ハイイールド債ETF、HYGの特徴

前回更新したLQDは投資適格社債でした。LQDは格付けの良い企業の社債が投資対象となります。

一方で投資適格社債ではない債券を投資対象としたETFも存在します。

投機的社債、つまりハイイールド債を投資対象としています。

ハイイールド(Yield)とは高い利回りの事。ジャンク債とも呼ばれます。

▼目次

  1. ハイイールド債とは
  2. HYGとは
  3. HYGのパフォーマンス
  4. HYGの発行体と、構成業種

1.ハイイールド債とは

ハイイールド債とは信用力が「投機的」と格付けられた企業の発行する債券の事です。

「投機的」格付けの例としてはS&P社の格付けBB以下となります。

「投機的」と格付けられた企業は投資家から信用リスクが高いと判断されるため、金利を高く設定しなければ誰も債券を買ってくれません。

従ってハイイールド債は利回りが高く設定されています。

2.HYGとは

ハイイールド債のデメリットは、発行体である企業そのものがなくなって投資元本がゼロになる可能性が高い点です。

財務・ガバナンスの内容が客観的に「投機的」と判断される企業が債券の発光体となるからです。

一方で投資家がハイイールド債に投資するメリットはその高い利回りにあります。

ハイイールド債ETFの面白いところは、複数の発行体が発行するハイイールド債をひとまとめにしてリスクの軽減を図っている点にあります。

ハイイールド債を発行している企業が全て潰れない限り、投資元本がゼロになるようなことはありません。一方で高い利回りというメリットを享受しようというのです。

iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)は、「Markit iBoxx米ドル建てリキッド ハイイールド指数」をインデックスとしたETFです。

iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(ティッカー:HYG)の基本情報
基準価格: $85.51(2018/3/16時点)
経費率: 0.49%
分配金利回り: 5.20%(2018/3/15時点)
ベータ値: 0.15

HYGのパフォーマンス

(出所)iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF

2007年から投資していれば、1.7倍になっています。

HYGの発行体と、構成業種

<HYG発行体上位10>

発行体

保有比率(%)
HCA INC 2.42
CCO HOLDINGS LLC/CCO HOLDINGS CAPITAL CORP 2.11
VALEANT PHARMACEUTICALS INTERNATIONAL INC 1.92
T-MOBILE USA INC 1.56
TENET HEALTHCARE CORPORATION 1.39
SPRINT CORP 1.38
DISH DBS CORP 1.32
SFR GROUP SA 1.19
NAVIENT CORP 1.11
FRONTIER COMMUNICATIONS CORP 1.10

(出所)iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF

HCAは医療法人(病院経営)です。米国と英国で167の病院と113の外科センターを運営しています。

CCOは通信事業者です。そのサービス提供ブランドであるSpectrumはインターネット・ケーブルTV事業者。現在、私もユーザーとしてSpectrumを利用しています。

VALEANTは製薬会社。子会社に光学機器・コンタクトレンズで有名なボシュロムがあります。

Tモバイル、スプリントは米国3位・4位の携帯電話の通信事業者ですね。

「投機的」と言いつつ、思ったよりも大きな企業が多いように見えます。

<HYG構成業種>
(出所)iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF

 

HYG、債券ですので値動きは比較的安定していますが、多くの企業が経済危機に瀕するような場面では大きく値下がりする危険があります。(青がHYG、赤がS&P500指数)


(出所)Google Financeより筆者作成

安定的な基準価額と、5%超の利回りを持つ特性から、PFFと比較検討するのも良さそうです。(青がHYG、赤がPFF)


(出所)Google Financeより筆者作成

5年分のパフォーマンスをHYG vs PFF vs SPY で比較!
普通にSPYに投資するのがパフォーマンスが良くなるのは分かっているのですが・・・。
(緑がHYG、黄がPFF、グレーがSPY=S&P500指数をベンチマークとしたETF)


(出所)Financial Timesより筆者作成